デビュー曲「勝手にシンドバッド」の2ヶ月後にリリースされた本作は、「恋はお熱く」以外既存の作品で占められ、アマチュア時代の集大成と言える内容である。「茅ヶ崎に背を向けて」は記念すべき桑田の初オリジナル作品で、当初は桑田が一人で歌っていたが、レコーディングにおいて原とのデュエットに変更されるなど、要所での変化は様々ある。出だしのギターはP・フランプトンの「ショー・ミー・ザ・ウェイ」を参考にしたという。「女呼んでブギ」はデビューのキッカケとなるコンテストで、入賞の原動力となった作品だが、当時から観客を楽しませようという姿勢を持っていた。「レゲエに首ったけ」や「いとしのフィート」には洋楽への憧れがストレートに響き、この時期ならではのものと言えるだろう。なお、本作はアナログ16チャンネルで録音され、現在のスタジオ環境からすると、手作り感満載であった。でもだからこそ、メンバーが奏でる音の端々に、決意と熱意が宿っているのである。

収録内容

01:勝手にシンドバッド
02:別れ話は最後に
03:当って砕けろ
04:恋はお熱く
05:茅ケ崎に背を向けて
06:瞳の中にレインボウ
07:女呼んでブギ
08:レゲエに首ったけ
09:いとしのフィート
10:今宵あなたに

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